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新たなプレイアブル種族は“龍族”。「ドラゴニカ」の大型アップデート“NEW ORIGIN”を先行プレイレポート

日付:2011-07-13 17:22:57    アクセス回数:3251次

ネクソンがサービス中のオンラインアクションRPG「ドラゴニカ」で,6月22日に大型アップデート“NEW ORIGIN”が実施される。これは2010年1月に本作の正式サービスがスタートしてから,最大と言い切れるボリュームとなっている。主に中級者以上のプレイヤーが対象とされており,これまで熱心にプレイしてきた人にとっての新たなプレイ目標となるだろう。

 今回は6月22日の実装より一足お先に,アップデート内容をネクソン本社にて直接確かめてきた。本稿ではドラゴニカ NEW ORIGINの先行プレイレポートをお届けしよう。

新たなプレイアブル種族「ドラゴニュート」が登場

本アップデートにおける最大の見どころは,新たなプレイアブル種族として「ドラゴニュート」,そして新クラスの「召喚師」が登場することだ。まずは,新種族のドラゴニュートからチェックしていこう。

 ドラゴニュートとは,ドラゴニカの中で「龍族」という設定の種族。今回のアップデートではとりあえず,男性のキャラクターのみが実装される。
 プレイヤーならご存知かと思うが,これまでドラゴニカのシナリオは「人間族」と「ドラゴン族」を中心に繰り広げられてきた。ドラゴンに近い位置付けのドラゴニュートも,今後のメインシナリオに深く関わってくるのだろう。

 

どのような経緯で登場するのか,バックグラウンドストーリーを軽く紹介すると,まずドラゴニュートの故郷の「カズラ村」が,黒い影の何者かによる襲撃を受けてしまう。どうやらカズラ村にある神宝が,何者かの目的である黒龍「エルガ」の復活のために必要で,これを奪いに来たようだ。
 激戦の末,カズラ村は半ば壊滅してしまうのだが,村にいたドラゴニュートの一人たるマイキャラは命からがら脱出し,遠く離れた「風の大陸」へ漂着するところからゲームがスタートする。

 漂着した状態だとマイキャラは大幅に弱っているのだが,その近くにいるNPCからの助けを受けることで回復。なんとその瞬間,キャラクターレベルが一気にレベル1から20まで上昇する。これがドラゴニュート本来の力というわけで,実質的に最初からチュートリアルなどをスキップし,レベル20の状態からスタートできるのだ。
 なお,話がやや前後してしまうが,ドラゴニュートを作成するためには,アカウント内の別キャラクターを最低1人レベル20まで育成していることが条件となる。

 

モンスターを呼び出して戦う召喚師

 続いて,新クラスの召喚師を紹介しよう。実はこのクラスは,(NEW ORIGINの実装時では)ドラゴニュートとセットになったクラスである。ドラゴニュートで新規キャラクターを作成するともれなく召喚師になるので,例えば従来の人間族のように,戦士や魔法使いといったクラスは選べない。

召喚師は,さまざまなモンスターを呼び出して共に戦っていくという,ドラゴニカでは珍しいクラスである。呼び出せるモンスターに関しては,NEW ORIGINの実装段階では5種類が用意されており,いずれのモンスターも呼び出したあとはAIで勝手に戦ってくれる。このモンスター達は,同時に複数体召喚することも可能。召喚師にはモンスターを召喚するためのキャパシティがあり,それぞれのモンスターにもコストが定められているので,キャパシティの範囲内であれば自由にモンスターの構成を選べるのである。
 コストの高い強力なモンスターを召喚すると心強いが,弱いモンスターを大量に呼び出して戦うのも面白い。召喚師は,ソロプレイであるにもかかわらず,パーティプレイっぽい雰囲気をお手軽に満喫できるのだ。

 

 

 

召喚師自身の戦闘能力も見ていこう。通常攻撃は遠隔タイプで,単体や範囲系の攻撃魔法スキルを次第に習得していく。この部分だけを見ると,従来のクラスでいう魔法使いのプレイフィールに比較的近い印象。もちろん,“打ち上げ→空中攻撃→ダウン攻撃”といったドラゴニカらしいコンボアクションも可能だ。

 ただし,スキルポイントは有限であるため,召喚系と攻撃魔法系の両方に特化することはできない。召喚師のスキルツリーは,従来のクラスと比較して約1.5倍ものボリュームがあるため,育成時は配分に頭を悩ませそうである。ドラゴニュートの作成条件がレベル20に設定されている理由には,こういったスキル配分で混乱しないように,ゲームの基本システムをある程度把握してからプレイしてほしい,という願いが込められているようだ。

 今回しばらくプレイした限りでは,スキルポイントの配分に関しては,序盤は召喚系のスキルを積極的に獲得していくことをお勧めしたい。そしてモンスターと共に戦うというプレイスタイルにある程度慣れたら,自分自身の攻撃魔法系スキルを少しずつ習得するといいだろう。最終的には,召喚モンスターと共に戦いながら自らもコンボを決めるという,かつてないゴージャスな戦い方が楽しめそうだ。

 

混沌の大陸マップが拡張
ドラゴニュートの故郷も行けるように

 ドラゴニュートでプレイした場合の,ゲーム展開についても触れておこう。最初に訪れる「ヒゲクジラ海岸」は,位置的には「風の港」の一つ先に相当する。ざっくばらんに説明すると,人間族のキャラクターを育成してレベルが14~19前後まで育成すれば,そのあたりでドラゴニュートが合流する感じだ。その後は,基本的に人間族と同じエリア展開で冒険を繰り広げていく。
 もちろん,人間族とドラゴニュートが一緒にパーティーを組むことも可能。レベルキャップに関しても人間族と同じ76だ。

 

 

そうしてレベル40以降まで育成し,混沌の大陸に到達すると,ドラゴニュートにとっての故郷であるカズラ村にも足を踏み入れることになる。この近辺は,今回のアップデートで新たに導入されるエリアだ。ドラゴニュートにとっては里帰りになるわけで,この地においてどのようなストーリー展開が待ち受けているのか,要注目といえよう。


 ネタバレしない範囲で軽く紹介すると,カズラ村はオリエンタルな景観のエリアである。村を中心にいくつかのエリアが放射状に広がっているのだが,いずれも霧に囲まれた絶壁などにより,長い間世間から隔絶されているようなイメージだ。混沌の大陸内にあるということで全体的に薄暗く,これまでなかったミステリアスな雰囲気も大きな特徴である。

 カズラ村近辺のレベル帯は40~60前後で,「アキア洞窟」というダンジョンも用意されている。ドラゴニュートのみならず,人間族のキャラクターも足を踏み入れられるので,適正レベルに到達した暁には立ち寄ってみよう。この辺りのレベル帯は,従来だとプレイヤーにとって繰り返しの作業となりがちであったが,カズラ村近辺のクエストによって大分印象が変わるだろう,とのことである。

 

ドラゴニカのNEW ORIGINは6月22日に導入予定

 そのほかにもNEW ORIGINのアップデート項目は多岐にわたる。今回の取材で確認できた範囲で,ざっと紹介していきたい。

・ドラゴンなどの騎乗用ペットが登場
 マイキャラと共に冒険することで成長し,専用スキルを習得していく。マイキャラが騎乗することで移動スピードが上昇したり,ドラゴンに乗ってエリア間を瞬間移動といったことも行えるようだ。

  

・ボスモンスターのアルゴリズムが変更
 既存のボスモンスターに“怒り”の度合いを示すゲージが追加される。ゲージが高い(=怒っている)間はパワーアップするが,ほどなく疲労状態に陥る。その隙を見計らって攻撃を行うと,より効果的にダメージを与えられるのだ。
 また,ボスモンスターをノックバックさせたり空中に浮かせたりできるようになり,戦術の幅が広がる。

・人間族用の新スキルが追加,既存スキルのバランスが全体的に再調整
 10数種の人間族用新スキルが追加される。また,かなり多くのスキルのバランスが変わるようだ。基本的に上方修正が多いとのことなので,実装後は再チェックしておこう。

・グラフィックス設定が高解像度(最大で1600×1200/1600×900:ワイド表示時)に対応

・インスタンスダンジョンに挑戦する際のメニュー画面が分かりやすく

・チャットウィンドウの分割&カスタマイズが可能に

・パーティー検索ウィンドウで“参加希望”の登録が可能に

 

今回得られた主な情報は,大体このようなところだ。
 ちなみにドラゴニカの開発として知られてきた韓国Barunson Interactiveだが,実は2011年の4月に,韓国Gravity傘下に加わっている。プレイヤーとしては影響が気になるところかと思うが,今後は日本市場をより重視して開発していく,とのこと。今回のNEW ORIGINは,ほかのサービス国に先駆けて,日本が一番最初に導入されるのだが,それもスタンスの表れといえよう。

 また,NEW ORIGINの次のアップデートに向けて,着々と開発が進められているそうだ。今後の開発作業を経て変更される可能性があることを前置きするが,例えば「ドラゴニュートの2番目のクラス」「召喚師の女性キャラクター」「エルガとの戦いに決着&その先のストーリーが登場」といった新要素の実装が計画されているとのこと。気になるアップデート時期は2011年の夏を目標にしているそうなので,まずはNEW ORIGINを堪能しつつ続報を待とう。

 

 

 

 

「ドラゴニカ」公式サイト

 

>>http://www.4gamer.net/games/040/G004072/20110617018/

 

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